カテゴリ:日本点字図書館見学記( 11 )

日本点字図書館のご案内


☆日本点字図書館を見学。(^^)

以下に、日本点字図書館の寄付金の領収書の写真を添付します。
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写真解説.
「点字図書館の寄付金の領収書です。「お心こもるご支援を、深い感謝の内に頂戴いたしました。当館の事業を進めていくうえで、何にも勝るご支援でございます。視覚障害者の方々に読書の喜びを届けるため、私共は今後とも一層努力を続けてまいります」との文章が点字と共に記されている立派な領収書です」

高田馬場にある日本点字図書館を見学しました。
この図書館は、国内の中心的役割を果たしている図書館です。
創立者は5歳の時に失明した本間一夫氏。勿論、創立者だけの功績ではありません。
本間氏を助けた沢山の人がいたことも忘れてはならないこと。
今、後継の人たちがその志を受け継ぎ、全国の視覚障がい者を支えています。
日本点字図書館の歴史は、→ここをクリック!

写真は、私が見学を終えて寄付をして頂いた領収書です。
少額の寄付でしたが、わざわざ理事長がロビーに出てくださり、頭をさげてお礼を言われました。領収書を見ると「深い感謝の内に頂戴いたしました。当館の事業を進めていくうえで、何にも勝るご支援でございます」と書かれていました。
感謝の言葉が書かれている領収書を、私は生まれて初めて見ました。
理事長さんは年配の人で、目の見えない人でした。
その理事長さんを、心根の優しい職員さんが支えていらっしゃいました。
そのお二人は、満面の笑顔で接してくださいました。
私は満たされました。この出会いと、この出来事とに。
点字図書館の運営費は、国からの補助金が20%だとのこと。その他は、事業収益と寄付で賄っています。資金難が続いている中、寄付金は大きな財源となっています。
本当に、この図書館は美しく尊い存在です。これを機会に、日本点字図書館を知っていただき、皆さまにも温かなご支援を頂ければと願っています。

以下に 日本点字図書館を見学したときの記事を添付します。
各記事は、2014年6月末から7月初頭にかけて連載記事にしたものです。
これらの記事を、本日、読みやすくするために並べ替えました。
(アンダーラインをクリックすると記事にジャンプします)

1.日本点字図書館の外観  2.点字図書館の見学  3.日本点字図書館のサービス 
4.対面朗読室の地図と模型  5.カレンダーと案内図  6.図書の印刷工場を見学 
7.足踏み式の点字原版作成機  8.案内係りの金倉さんの人生

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by sokanomori3 | 2014-07-06 21:53 | 日本点字図書館見学記 | Comments(1)

日本点字図書館見学記 1


☆日本点字図書館の外観。

以下に、鎖で覆われた日本点字図書館の外観写真を3枚添付します。
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写真解説.
「写真1:日本点字図書館外観の写真です。
コンクリートの打ちっぱなしのビルで、地上5階建ての建物です。
建物は長方形で、道路に面して細長く続き、その建物の前面が4階部分から1階付近まで鎖が垂れ下がっています。グレーの建物に、銀色の鎖(大きなロープほどもある鎖です)が覆う様は、とてもユニークです。
その鎖は、横方向に丈夫な細い金属ロープで固定されていて、鎖が風で音をたてないように工夫されていますが、台風などの時は音がするとのことです。
写真2:日本点字図書館の玄関のガラスの自動ドア部分の写真です。
道路から館内まで点字ブロックが続いています。玄関横には植栽があり、丸い穴の開いた指の形をした看板があります。この丸い穴は点字をあらわしています。穴は大きく1つ。看板は木目調の茶色。
写真3:玄関から見上げた鎖の写真です。鎖は、真一文字に最下層部が揃っているのはなく、波状に不ぞろいになっています。変化のある造形で、とてもオシャレな建物です」


先月、ひらがな御書スタッフの佐藤牧子さんにお会いした。
その時、日本点字図書館の話を聞いた。
佐藤牧子さんの記事は、→ここをクリック!
「日本点字図書館」という視覚障がい者を支援する図書館が高田馬場にあるという。
その近くに、別法人であるが「ヘレン ケラー協会」もあるという。
「一度、見学されたらいいですよ」とのこと。
見学する場合は 予約をするらしいが、とりあえず行くことにした。
ヘレン ケラー協会は、→ここをクリック!

見学当日、空は曇天で、朝から雨が降っていた。
傘を差して 地図を見ながら歩いていると、不思議な建物が見えた。
「これは何だろう?」
鎖が建物全体を覆っている。
鎖の一部に丸い大きな輪があり、まるでそれが窓のように見える。
強風が吹いたら、ガチャガチャうるさいのではないか‥
呆然と眺めたが、その建物が日本点字図書館であった。
玄関には、白杖の人たちが入館したり、出たりしている。
入館すると、すぐに販売コーナーがあり、反対方向に職員のデスクが見えた。
普通の図書館のカタチでない。戸惑った。
どうすればいいのか分からず、受け付けに声をかけた。
「あのー、予約していないのですが、見学はできるのでしょうか?」
「お一人ですか?」
「はい」‥すると、一人の女性が案内して下さるという。
この見学で、私は 日本点字図書館の偉大さ、素晴らしさを学び知った。
私の感動は、簡単には伝えられそうにない。
そこで、撮影許可を頂いた映像を用いて連載記事にいたします。
次の記事は、→ここをクリック!

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by sokanomori3 | 2014-07-06 21:50 | 日本点字図書館見学記 | Comments(5)

日本点字図書館見学記 2


☆金倉さんとの出会い。

以下に、日本点字図書館の触知案内図の写真を添付します。
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写真解説.「エレベータ近くの壁に設置されている触知案内図(触って確認する見取り図)の写真です。A4用紙ほどの大きさで、避難路、部屋のレイアウト、トイレなどが表示され、点字で名称が記されています。写真は2階案内図」

前回の記事は、→ここをクリック!

日本点字図書館は、東京都新宿区高田馬場にある。
高田馬場駅から徒歩5分の位置。
視覚障がい者を支援する社会福祉法人で、点字図書・録音図書や録音雑誌などを、全国および海外の視覚障害者へ無料貸し出ししている図書館である。
創立者は本間一夫氏。
1940年(昭和15年)11月10日、本間氏は豊島区雑司ヶ谷の借家に「日本盲人図書館」を創立した。今の日本点字図書館である。
本間氏自身、幼少期に失明した視覚障がい者であった。
この図書館は、現在、国内有数の視覚障がい者支援サイトである。
館内見学においては、金倉さん(仮称)という女性が案内をしてくださった。
(あえて、実名を伏せさせていただきます)
冒頭、「お金はありませんが、金倉と申します。宜しくお願いします」とユーモアを交え、けれどとてもまじめに挨拶をされた。
ハッとするような挨拶に気持ちが和らいだ。
エレベーターに乗り、上階に案内された。

最初は館内案内図の説明であった。壁に掲げらた平面図は、視覚障がい者が指先で触って確認できるように凸凹に作られている。
視覚障がい者の場合、最初に館内のレイアウトを知っていただくという。
次に、会議室に通された。窓の向こう側に、鎖が間近に見えた。
「この窓の外の鎖は、滝をイメージして作られています。視覚障がい者に滝の如く情報を与えたいという願いが込められています。ステンレス製の鎖で、全部で26トンの重さがあります。台風の日には鈴のような音色がします。丸い穴は、火災の時などに消防士が入る入口です」とのこと。
私は人の拳ほどもある大きな鎖を眺めながら言った。
「26トンですか、凄いですね。丸い穴、そういう意味ですか。でも、その穴が建物のアクセントになっていますね。素晴らしいデザインです」
金倉さんは、こと細かく説明をしてくださった。
「建物の箱の部分は国の補助金で作られましたが、中身は補助金ではありません」
「この図書館は、昭和15年に日本盲人図書館として創立され、当時、700冊の点字図書の貸し出しからスタートしました」
「現在、職員60名、パート70名、ボランティア400名が働いています。でも、運営費が十分に賄えず、年間の営業日数を減らさざるをえなくなりました」
「運営費はどのように賄っているのですか?」と聞いてみた。
「財政の悪化から国からの補助金が減少し、昨年は赤字になりました。財源は、国からの補助金が20%で、その他は書籍や物品の販売やコンサートチケットの収益、寄付金でまかなっています」
冒頭、「お金はありませんが」との挨拶に加え、図書館の財政困窮が印象に残った。
聞きながら、「ささやかでも寄付しなければならない」と思った。
金倉さんは、年齢は私より年配であられる。
とても清らかで礼儀正しい人である。その説明の声は、凛としていてる。
私にとっては、1つ1つの情報が どれも驚きで新鮮だった。

次に見学したのは、中途失明者の点字学習室であった。
ここでは、ボランティアの人たちが、点字の読み方、書き方を教えているのだという。
「この点字をマスターするのに、どのぐらいの期間がかかりますか?」と聞くと、「3年程度」とのこと。勿論、早い人はいる。しかし、遅い人は3年もかかるらしい。
実際に、指先からザラザラとした点字を文字と認識し、読めるようになるのは大変だろうし、また、点字で文章を書くのは、逆方向で作るのであるから、これも忍耐強い訓練が必要であろう。その訓練を、ボランティアの人たちが無償で支えているのである。
また、パソコン音声化ソフトを利用して、インターネットやメールの利用ができるよう 1対1でパソコンの操作指導も行われている。
ボランティアは晴眼者だけではない。視覚障がい者のボランティアスタッフも混ざっている。
数年もの長きにわたり、文字の読み書きを支援するボランティアたち。
その現実を鮮明に伝えようとする金倉さん‥
私は 説明をじっと聞き入った。
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by sokanomori3 | 2014-07-06 21:45 | 日本点字図書館見学記 | Comments(1)

日本点字図書館見学記 3


☆日本点字図書館のサービス。

以下に、図書館のCD、点字図書の郵送パッケージ写真を3枚添付します。
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写真解説.
「1枚目の写真は録音図書の郵送用パッケージ(樹脂製)で、CDを収めた緑色のカバーには、日本点字図書館の名称と住所が書かれたカードが収められています。2枚目は、点字書籍のケースで、箱の外側が布で覆われ、同じように日本点字図書館の名称と住所が書かれたカードが収められています。このケースは、マジックテープで開封、閉じを行うようになっています。3枚目は、箱の中に2冊の点字図書が入っている映像です」

前回の記事は、→ここをクリック!

次に、図書館のサービスの紹介を聞いた。
写真は点字図書の貸し出しのサンプルである。
点字図書・録音図書などを専用のパッケージに収め、全国および海外の視覚障害者へ郵送により無料貸し出しをしているという。
この点字図書の郵送料金は国費で賄われ、利用者、また点字図書館側の出費はない。利用者は切手を貼らなくても、読み終わったら近くの郵便ポストに投函するだけで良い。
点字図書や録音図書の情報提供をはじめ、図書に関する問い合わせに、職員は丁寧に対応する。そして、全国津々浦々に点字書籍が送られ、回収される‥
その弛まぬ営みを知り、心が洗われた。
尚、東京都に在住・在学・在勤している視覚障害者個人がお持ちの活字資料を、その方のために点訳または録音し、提供もしているらしい。
専門図書の対面朗読サービスも行なわれているという。
希望の専門分野に詳しいボランティアが、対面して読み上げるのである。
不自由な人たちを助ける仕組み。黙々と支援を続ける人たち‥
その決意と行動のカタチが見えて、とても嬉しかった。(^^)
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by sokanomori3 | 2014-07-06 21:40 | 日本点字図書館見学記 | Comments(2)

日本点字図書館見学記 4


☆対面朗読室の地図と模型。

以下に、凹凸のある世界地図と地球儀の写真を添付します。
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写真解説.
「1枚目の写真は、国境が点線で区切られ、国の名前が点字で紹介されているA1用紙の大きな世界地図。壁に貼られていました。2枚目の写真は、ビーチボールほどもある大きな地球儀で、大陸が緑色、海が明るい青色に塗られ、凹凸がある造りになっています。海流の動きも詳細に表現されている地球儀です」

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専門図書の対面朗読サービスが行われている部屋には、世界地図や地球儀がある。
専門分野の学習室ということで、このような地図や模型があるのだろう。
この地図は、東京カートグラフィック株式会社製で、見た目も陸地、海など美しい仕上がりで、詳細に国の形が指先で理解できるように作られていた。
地球儀は量産タイプではなく、手作りのもの。この模型に国境線はなく、大陸の形、山脈や河川位置、海流の動きなどを理解する形になっている。
さて、誰が、どんな思いで作ったのでしょう。
願いを込めて、一生懸命に作ったに違いありません。
思いやりと真心が伝わる地球儀です。(^^)
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by sokanomori3 | 2014-07-06 21:39 | 日本点字図書館見学記 | Comments(4)

日本点字図書館見学記 5


☆カレンダーと案内図のサンプル。

以下に、点字カレンダーと触知案内図の写真3枚を添付します。
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写真解説.
「写真1と2は、点字カレンダーの写真(2はアップ写真)、写真3は、手作りの触知案内図。
カレンダーは月めくりタイプで、電車や建物の写真があり、カレンダー部分は点字付き。触知案内図は、有楽地の平面図で、厚紙を丹念にカットし、丁寧に貼り合わせて作られている」


前回の記事は、→ここをクリック!

日本点字図書館は、製作企業や地方自治体などから注文を受けて、点字の広報誌や商品カタログ、点字名刺、触知案内図など、さまざまな点字印刷物を製作している。写真はその一例。
制作物は、視覚障がい者も晴眼者も、双方が利用できるように工夫されている。
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by sokanomori3 | 2014-07-06 21:35 | 日本点字図書館見学記 | Comments(0)

日本点字図書館見学記 6


☆点字図書の印刷工場を見学。

以下に、点字プリンターと完成した点字図書の写真を添付します。
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写真解説.
「1枚目は、点字プリンターが点字用紙を打ち出している写真です。コピー機のような形をしていて、印刷用紙は繋がった状態で打ち出され、下にある箱に積み重なるように収納されていきます。2枚目は、製本された点字図書で、本が開かれた状態の映像です。作られたばかりの本で、とても新鮮な清々しい写真です」 

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日本点字図書館には、点字図書の工場がある。
工場内で黙々と行われる作業を一部始終、見学した。
ガチャガチャ、バリバリッ、ダン、ダン、ダン‥さまざまな音がする。
この工場の作業従事者には、ボランティアも含まれるという。
この写真の装置は、1台380万円するという。
故障の修理代が80万円もかかったという。
特殊な装置なので修理費も高額である。
思いやりのある企業が、このような装置を寄付してくださることがあるようだ。
ともかく、資金難の中、作られていく貴重な点字図書‥
1つの点字図書は、企画から製本されるまで通常4ヵ月かかる。
職員、ボランティアの人たちが手間暇かけて世に送り出す。
思いと願いが込められて、1冊の本が出来上がる。
少し薄暗い工場の中、絶え間なく働く人々が輝いて見えた。
とにかく 尊い作業場です。(^^)
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by sokanomori3 | 2014-07-06 21:30 | 日本点字図書館見学記 | Comments(3)

日本点字図書館見学記 7


☆使い古された機械の美しさ。

以下に、足踏み式の点字原版作成機の写真を添付します。
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写真解説.「昔の足踏み式ミシンほどの大きさで、点字の印刷用原版(金属の板に点字を打ち、その板を用いて点字図書を印刷する)を作る機具です。長年大事に使用されていたもので、今も使える機具です」

前回の記事は、→ここをクリック!

点字図書の工場には、その他600万円もする高額な印刷機もある。
それらが絶え間なく点字図書を印刷している。
その中に、写真の「足踏み式」の点字板作成機があった。
足踏み式のミシン機のような形をしていて、左右にピアノの鍵盤のようなボタンが3つずつある。このボタンで6点文字(点字)を作り、足踏み式で亜鉛版に点字を打つ。
作られた亜鉛版が点字図書の原版となり、その上から用紙をかぶせ、圧力をかけると用紙が点字になるというもの。
今は、高性能のパソコンと印刷機が主流であるが昔はこの機械が活躍していた。
使い古され、塗装が剥げている装置。まざまざと見て心が熱くなった。
どんな人たちが、この器具を使ったのであろうか。
どんな思いで作業したのであろうか。
このように、日本点字図書館は、図書館という機能だけではなく、出版工場でもあり教育施設でもあった。私は一通りの見学を終えた。
とても満たされた気持ちになった。
この図書館はとても素晴らしい。74年もの間、ずっと視覚障がい者に寄り添い支えてきたのだ。500名が異体同心で汗を流して支えているのだ。

そして、館内案内をしてくださった金倉さん‥
この金倉さんも、500人の異体同心の1人である。
質素でありながら、誇りを持って説明される姿が神々しい。
「この人は、どうして、ここで仕事をしているのだろう?」
ふと、そんなことを感じ、聞いてみることにした。
次の記事は、→ここをクリック!

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by sokanomori3 | 2014-07-06 21:25 | 日本点字図書館見学記 | Comments(2)

日本点字図書館見学記 8

☆金倉さんの輝かしい人生。^^

b0312424_23185577.jpg写真解説.「日本点字図書館への振込用紙のアップ写真です」
前回の記事は、→ここをクリック!

1つ1つの説明を、懇切丁寧にしてくださった金倉さん。
最後、別れ際に声をかけた。
「ご案内、ありがとうございました。金倉さんは、どうしてこの図書館でお仕事をされることになったのですか? もし、よろしければ、お教えいただけませんか?」と。
金倉さんは、小さくうなずくと、質問に答えてくださった。

「子供の頃、友人が高田馬場に住んでいたんです。
よく遊びに来ていましたし、この点字図書館は昔から知っていました。
学生の時、ここで仕事がしたかったのですが、でも、お給料が安くて父に反対されました。結婚して子育てを終えてから、ここに飛び込みました。
そのときは、創立者の本間も生きていました。
掃除とか、何か仕事をさせていただけませんか?と聞きました。
すると、業者に頼んでいるので掃除の仕事はありませんと言われました。
けれど、パートの仕事を頂くことができたのです。
それから18年‥私はここでパートを続けています」

聞いて、感動のあまり総毛立った。
「何という、輝かしい、偉大な人生だろう!」
私は、膝まずき、手を合わせたいほどの心境になった。
目頭が熱くなった。「立派ですね、金倉さん‥」と、やっと申し上げた。
本当は泣きたかった。ワンワンと泣きたかった。
でも、グッとこらえた。
お金を沢山稼ぎ、いいクルマに乗り、美味いものを腹いっぱい食べて‥
そんな生活の対極にあるような質素な人生である。
けれど、ダイヤモンドのように美しい人生である。
濁悪(じょくあく)の世にあって、美しく咲く蓮華のごとき人生‥
そのことが心から嬉しかった。
金倉さんは、学生の時から ここで仕事がしたかった。
けれど、その願いは果たされぬまま、結婚された。
子育てを終えて、意を決して図書館に飛び込んだ。
パートのお仕事を頂いて、とっても安いお給料で、そこから18年も続けられて、
今も この図書館を支えられていらっしゃる‥

私もこの図書館を支えたいと思いました。
だから、ささやかながら寄付をすることにしました。
そして、この出会いから、炎のような憧れが生まれたのです。
「私も、金倉さんのような美しい人生を歩みたい!」と。(^^)

以上で、見学記シリーズを終了します。
見学記シリーズの最初の記事は、→ここをクリック!
日本点字図書館の歴史は、→ここをクリック!

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by sokanomori3 | 2014-07-06 21:20 | 日本点字図書館見学記 | Comments(6)

日本点字図書館の歴史


☆日本最大の点字図書館。

以下に、創立者・本間一夫氏の銅像の写真を添付します。
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写真解説.
「日本点字図書館1階ロビーにある創立者・本間一夫氏の銅像(胸像)の写真です。穏やかで気品のある表情です。木目調の台座の正面に"本間一夫先生の像"と書かれてあります」

新宿区高田馬場にある日本点字図書館は、本間一夫氏が創立した図書館です。
鉄筋コンクリート地上5階の現在の図書館は、74年前には木造家屋の一室から始まりました。以下に、その歴史と事業内容をご紹介いたします。

○創立者の生い立ち.

創立者・本間一夫氏は、1915年(大正4年)10月7日、北海道に生まれた。
実家は造酒屋やニシン漁の網元を兼ねる地元の豪商であった。
5歳の時、脳膜炎により失明。やがて函館盲唖院に入学する。
函館盲唖院時代、本間氏は点字に出会うとともに、イギリス・ロンドンにある点字図書館の存在を知る。やがて、本間氏は点字図書館事業を決意する。
(当時、日本に点字図書館はありませんでした)

○日本盲人図書館の創立.

1940年(昭和15年)、本間は 東京都豊島区の借家に「日本盲人図書館」を創立。
点字図書700冊からスタートさせた。
翌年、図書館は淀橋区諏訪町(現・新宿区高田馬場)の本間家宅地に移転。
やがて古今東西の名著が次々に点字図書となって蔵書に加わり、1943年(昭和18年)、日本初の木造2階建ての専門の点字図書館が完成した。
しかし、太平洋戦争末期、この図書館は空襲により焼失した。
本間氏は、点字図書とともに疎開しており 書籍は無事だった。
1948年(昭和23年)、東京の焼け跡に点字図書館が再建された。
このとき、「日本点字図書館」と改名されている。

○日本点字図書館の発展.

1950年(昭和25年)に財団法人認可、1952年(昭和27年)には社会福祉法人となる。
やがて点字図書の製作と貸し出しが厚生省委託事業となり、当館は全国点字図書館の中心的役割を担うとともに、点字出版所も兼ねることとなった。
1964年(昭和39年)、世界盲人福祉会議出席のため渡米した本間氏は、その帰途でヨーロッパを回り、欧米の視覚障害者用具約150点を収集、1966年(昭和41年)に視覚障害者用具の販売事業を発足させた。
現在では視覚障がい者用具は1000点を扱うまでに発展している。

○受け継がれる志.

本間一夫は2003年(平成15年)に死去しているが、今では 図書館事業は国境を越え、アジアの視覚障がい者にも届けられている。
「権利において、義務において、晴盲二つの世界があくまでも公平でなければならぬ」
これは本間氏の今に残る志の声である。
日本点字図書館は、現在、職員、パート、ボランティア500名で運営、維持されている。

○図書館見学記事のご案内.

以下に 日本点字図書館見学の記事を添付します。
アンダーラインをクリックすると記事にジャンプします。

1.日本点字図書館の外観  2.点字図書館の見学  3.点字図書館のサービス 
4.対面朗読室の地図と模型  5.カレンダーと案内図  6.館内の印刷工場見学 
7.足踏み式の点字原版作成機  8.案内係りの金倉さんの人生

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by sokanomori3 | 2014-07-05 21:40 | 日本点字図書館見学記 | Comments(2)


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