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期待を超えた人生(まえがき)


☆全盲の科学者が書いた自伝.

「期待を超えた人生」(323ページ)という本がある。
全盲の科学者、ローレンス・スキャッデン氏が書いた本である。
以下に、日本点字図書館理事長の冒頭文と著者のまえがき(一部抜粋)を紹介し、その上で、本書の読書感想を述べたいと思う。
日本点字図書館記事は、→ここをクリック!

○序・見えなくなって残念なことは何か.

2011年夏 日本点字図書館理事長 田中徹二.

「スキャッデン氏の失明は5歳ですが、私は20歳のとき盲人としての生活を始めました。2人とも盲導犬は使わず、白杖による単独歩行をしましたが、空間認知の能力はかなり違ったようです。
見えなくても前に物体があるときに感じる圧迫感は、フェイシャルビジョンと言われますが、これは聴覚によってもたらされるものです。
この判断能力は、スキャッデン氏のほうがかなり優れていたようです。
そうした能力もさることながら、私が彼にかなわないと思うのは、旺盛な好奇心と実行力、それにねばり強さです。
それはスキャッデン氏が視覚障がいを持ちながら、大学教授や政府機関の要職など、高い社会的地位を獲得していった経緯によく表れています。
「もし見えていたらどうなっていると思うか?」
「見えなくて残念なことは何か?」といった、よく聞かれる質問に対する答え方も妙(みょう)を得ています。「うまい!」と思いますし、まったく同感です。
本書は、視覚障がいを研究しようとする人、視覚障がい児をもつ両親、家族、取り巻くすべての人々に、大きな示唆を与えてくれます。
また、これまであまり視覚障がいと縁がなかった人々に読んでもらえば、盲についての知識が増え、私たち視覚障がい者にとって、知識のなさからもたらされる差別に苦しまなくてもすむようになるでしょう」

○まえがき.

著者 ローレンス・スキャッデン (アメリカ人).

「この本はただ自伝を書いたものではありません。
「トラウマ物語」を書くつもりもありません。
誰もが何かしらの困難を背負って生きていて、私の場合はたまたまそれが、見えない、ということだったのです。
しかし、人間は適応力があり、柔軟性に富み、困難があっても、楽しく、生産的に生きることができるのです。
私よりもっと大変な状況にある人はたくさんいます。
たとえば、私はインドの最も貧困なスラムに行ったり、アメリカを含む多くの地域での困窮状態を観察したことがあります。
私はこういう人たちのように、単に生き残るだけの生活よりも、見えない、というほうを選びたいと思います。
障がいについての本は、昔からだいたいにおいて、盲は身体障がいの中で最も悪い事態だと多くの人が考えている、と書いてあります。
私はいろいろな障がいについての相対的な良し悪しを議論するつもりはありませんが、私としては、ろうや重度の知的障害よりも盲のほうがいいと思っています。
私はあらゆる種類の障がいのある人や慢性病の人と知り合いになりましたが、人が克服できない障がいはないと考えています。
私は、私の経験や考え、意見を聞かせてほしいとよく人から言われます。
質問は子供のほうが説得力があります。子供は私が当惑するだろうとか、傷つくだろうなどといった恐れに縛られることはないのです。
私は率直に答える用意があるのだけれど、大人はとっても控えめです。
この本は、私がいつも聞かれることへの答えを出す良い機会だと思っています。この本で私が望みとするのは、知っていただきたいことを伝えること、楽しんでもらうことです」



以上が、冒頭文章の抜粋です。
著者は「誰もが何かしらの困難を背負って生きていて、私の場合はたまたまそれが、見えない、ということだったのです」と記している。
目が見えない、イコール不幸‥それは違います。それはまったくの偏見です。
私は千早さんとお付き合いさせていただき、そのことを知りました。
勿論、その困難は小さくはありません。けれど困難を克服し、輝くことができるということを私は千早さんから学んだのです。
千早さんの紹介記事は、→ここをクリック!

次に、著者ローレンス・スキャッデン氏の人生を語ります。
スキャッデン氏の記事は、→ここをクリック!

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by sokanomori3 | 2014-09-20 00:08 | 視覚障がい書籍紹介 | Comments(5)
Commented by うるとらまん at 2014-09-20 06:45 x
おはよー!全盲のシンガー大城トモヤも同じ事言っていました。自分は目が見えないだけで何でもできると。歌を聞いていても、ハンディを感じないんです。彼のことがNHKテレビが最近取材ありました。放映日時わかりましたら教えますのでみてください。くくるは大城さんに近づけるよう頑張ります。
Commented by ラン at 2014-09-20 09:49 x
「病気・障害が不幸なのではなくて、それに負けてしまうことが不幸」なのですね✨よい記事をありがとうございます。
Commented by sokanomori3 at 2014-09-20 14:19
うるとらまんさん、ランさん、こんにちわ。
このスキャッデン氏は宿命を使命と開いた人です。
その人生を次に記事にします。
お楽しみに!^^
★菊川広幸
Commented by 千早 at 2014-09-20 21:19 x
スキャッデンさん、すごい人ですね。
障害があってもおぎなえる部分がずば抜けていたらこんな風に能力を発揮できるんでしょうね。
みんながこのようにできるわけではないけれど、桜梅桃李ですもんね。
小さくても自分にできること、少しずつでも挑戦できるとよいなあと思います。
Commented by sokanomori3 at 2014-09-20 21:28
千早さん、こんばんわ。
見える見えないは関係ないようですね。
ハンディがあって、それを努力でどうするかですよね。
その点、あなた様も立派ですよ。
スキャッデンさんに負けずとも劣らない。
いや、あなたはまして、六難九易(ろくなんくい)の信心をたもっていらっしゃる。ならば、あなたの方が凄いということになります。
あなたの小さな一歩一歩は、偉大なる使命の歩みです。
小さいように見えて、大きですよ。^^
★菊川広幸


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