四条金吾殿御返事(2015年6月度座談会御書)
☆別名、不可惜所領事.
(ふかしゃく しょりょうの こと)
四条金吾殿御返事(しじょうきんごどのごへんじ)。
以下に、6月度大白蓮華(だいびゃくれんげ)に掲載されている四条金吾殿御返事(しじょうきんごどのごへんじ)、不可惜所領事(ふかしゃくしょりょうのこと)のひらがな文、漢字文を示し、背景と大意を述べます。
○ひらがな文.
いっしょうは ゆめの うえ あすを ごせず
いかなる こつじきには なるとも ほけきょうに きずを つけ たまう べからず
されば おなじくは なげきたる けしきなくて この じょうに かきたるが ごとく
すこしも へつらわず ふるまい おおせ あるべし
なかなか へつらう ならば あしかりなん.
○漢字文.
一生は ゆめの 上 明日を ごせず
いかなる 乞食には なるとも 法華経に きずを つけ 給う べからず
されば 同くは なげきたる けしきなくて 此の 状に かきたるがごとく
すこしも へつらはず 振舞 仰せ あるべし
中中 へつらふ ならば あしかりなん.
○背景と大意.
建治3年(1277年)7月、日蓮大聖人 56歳の御時の御書です。
当時、四条金吾が主君の江間氏から「法華経を捨てるとの起請文(きしょうもん・誓約書)を書け。さもなくば所領を没収する」と迫られました。
しかし、金吾は迷わず信仰を選びました。
本抄は、三類の強敵と対峙した金吾への激励の御手紙となっています。
冒頭、大聖人は金吾が受けている迫害について、「優曇華(うどんげ)の咲いているのを見るように珍しい香ばしい(素晴らしい)ことである」と述べられています。
優曇華とは3000年に一度咲く樹木の名前で「めったにない」ことの譬えです。法華経の行者になる時{チャンス)が来たと、大聖人は深い洞察をしたためられているのです。
御書に「行解(ぎょうげ)既に勤めぬれば三障四魔(さんしょうしま)紛然として競い起こる」(1087)とあるように、「成仏させまい」とする魔が競い起こるのです。
座談会御書での引用文(1163ページ)は、「どのような辛い境遇になっても法華経に傷を付けてはならない。少しもへつらってはならない。へつらうならば、かえって事態は悪くなるであろう」とご教示されている部分です。
へつらうとは、「相手に気に入られようとして卑屈な態度をとる」という意味です。
すなわち、「財産や地位や名誉に固執し、信心を見失い、結果として法を下げるようなことがあってはならない」と仰せなのです。
末尾に「きたなき死にすべからず」(1164)と、暗殺されないように細心の注意するよう呼び掛けられ本抄を結ばれています。
○所感.
日蓮大聖人は、次のようにも語られています。
「わざわひの 幸は これなり(中略)さはぎが 大なる 幸となるなり」(1164)
この災いの中に幸福がある。この騒ぎが大きな幸福に変化する‥
大聖人のこの激励で、金吾はさらに強い決意で祈り、行動したに違いありません。
金吾は、最終的に大聖人の指導のまま、堂々と迫害に耐え、所領没収の危機を乗り越えただけでなく、以前の三倍の領地を賜りました。
この事実に、どれほど多くの学会員が勇気と希望を得ていることでしょう。
私も過去、会社から嫌がらせで干され、窓際族となり2年以上も仕事を与えられない生活をしました。そのとき、この御書から計り知れない勇気を頂きました。
窓際族の体験は、→ここをクリック!
体験談の末尾に、この御書の御文を引用しているのは、私がこの御書を身を持って読むことができたからです。何度も何度も拝した御書なのです。
700年を隔てた今も、苦難の人たちに希望と勇気を与えてくれる金吾の活躍‥
本当に、ありがたいですよね。(^^)
大白(だいびゃく)62ページには、「師匠が難を乗り越えて正法を弘めても、後継の弟子が続かなければ、広宣流布(こうせんるふ)の大道を築くことはできない。現実社会の中で広布(こうふ)にまい進する学会員こそが末法流布の主体者である」と記されています。
また、池田先生が「一人が立ち上がれば、すべての友を守ることができる。そして、社会の闇を守り、正義の夜明けを告げることもできる。大切なのは真剣な一人だ。必死の一人だ」(大白63ページ)とも記されています。
大事なことは、後継の私たち一人一人が四条金吾になることだと思います。
私はまだ現役の社会人です。これからも沢山の難を乗り越えなければなりません。
これからも金吾の実践に学び、一生成仏の軌道を歩みたいと思っています。
ガンバレ、自分、ガンバレ、金吾の分身たち!
不可惜所領事の全文は→ここをクリック!
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by sokanomori3
| 2015-05-26 06:30
| 座談会御書
|
Comments(4)
Commented
at 2015-05-27 00:29
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented
by
sokanomori3 at 2015-05-27 06:13
00:29さん、ありがとうございます。
いやいや、こちらこそですよ。
恩返しの万分の一もできませんがね。
本当に素晴らしい、ありがたい人がいるものです。(^^)
★菊川広幸
いやいや、こちらこそですよ。
恩返しの万分の一もできませんがね。
本当に素晴らしい、ありがたい人がいるものです。(^^)
★菊川広幸
Commented
at 2015-09-07 15:20
x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented
by
sokanomori3 at 2015-09-07 21:11
16:20さん、本来、どちらも間違いではないと思います。
日本語は難しいですね、いろいろな読み方ありますから。
★菊川広幸
日本語は難しいですね、いろいろな読み方ありますから。
★菊川広幸
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