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遠藤周作「沈黙」の読書感想


☆キリスト教とは何か.


以下に、遠藤周作著「沈黙」の書籍の表紙写真を添付します。
遠藤周作「沈黙」の読書感想_b0312424_05293172.jpg

写真解説「暗雲の空に微かに隙間があり、太陽の光が差している写真付きの表紙です」

キリスト教の教会や信者を時々見かける。
教会は外壁や屋根の上に十字架を掲げている。
彼らは静寂の中に佇み寡黙である。
彼らは12月、寒い季節に忽然と姿を現す。
大音量で「神を信じなさい」とのメッセージを街頭に流す。
あるいはクリスマスを祝い、讃美歌を歌う。
それら一つ一つの風景は真剣で、鮮烈だ。

彼らは見知らぬ家の玄関をノックし、見知らぬ住民に語り掛ける。
おそらく、その勧誘が実る可能性は極めて少ないだろう。
成功しないアプローチを彼らは延々と続ける。
(これは学会員とて同じである)

私は心の中でつぶやく。
「あなたたちは可愛らしい。あなたたちは優しい。
あなたたちは清浄な空気を吸い、人生を楽しんでいるのだろう」
いつもそう思う。彼らの生き方に清らかさを感じるから。
社会の荒波で疲れた者にとってキリスト教は安らぎになることだろう。
懺悔すれば許される宗教。それは慰めになるのだろう。
でも、私はキリスト教の領域に踏み込むことはない。
私は創価学会員であり、仏法に生きる身だから。

仏法では、過去の罪の報いは避けられないと説く。
罪は宿業という悪しき現実として必ず出てくる。
懺悔して許されるとは説かない。

先日、俳句会で遠藤周作の「沈黙」という小説を知った。
島原の乱の直後、もっとも弾圧が激しい時代の隠れ切支丹の物語である。
キリスト教は危険な宗教とされ、徹底的な掃討作戦が行われた。
密告者には銀百枚以上の報奨金が与えられ、切支丹は「踏み絵」を踏まされる。
もし、踏めなければ死罪となる。
その恐るべき弾圧の現実が書かれた小説のようだ。

私は「沈黙」を読むことにした。
なぜ死罪になるような宗教を続けたのか。
キリスト教の魅力とは何か。死罪をどう受け止めたのか。
そもそもキリストとはいかなる人物か・・
そのことを知りたくて「沈黙」を購入した。

「沈黙」には、象徴的なシーンが二つある。
一つは不退転で殉教した農夫、もう一つは退転した二人の宣教師である。
遥か西の果ての国から、アフリカ大陸西岸を南下し、インド洋を経て、極東の日本に来た不屈のキリスト教のエリートたちが退転し、名もなき農夫が不退転で死罪となる・・
この真実の話を、遠藤周作は描いた。

殉教した農夫の名はモキチとイチゾウ。
彼らは満潮に首までつかる位置に立てられた十字架に縛られ、数日かかって絶命した。
一方、二人の宣教師、フェレイラとパードレ。
彼らはヨーロッパから日本に来た屈強な牧師である。
しかし、彼らは「穴吊り」という拷問に屈する。
そして踏み絵を踏み、退転する。
彼らは俗人となり、日本人の妻を娶り、日本に生きた。

信徒は殉教し、宣教師は退転して命をつないだ。
こうして、日本のキリスト教は死んだ。

「沈黙」を読み、私も沈黙するばかりである。
希望のない、残酷な物語だった。言葉もない。
一つ疑問が生まれた。「キリストとは何か」という疑問。
なぜキリストは愛され、今も多くの信者を抱えるのだろう。
私は今後、さらなるキリストの本を読もうと思った。
そのために二冊の本を購入した。
一つは「イエスの生涯」、もう一つは「キリストの誕生」。
いずれも、遠藤周作の本です。


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by sokanomori3 | 2018-05-18 06:14 | 他宗教 | Comments(15)
Commented by 福島の壮年 at 2018-05-18 08:11 x
遠藤周作氏ご自身が、敬虔なクリスチャンでしたね。
そういう氏ですが、以前から創価学会と池田会長の思想と
行動に注目しており、池田先生が「日中国交正常化」を
提言した年に、氏の熱望が叶って週刊朝日誌上で対談が
実現しました。

依って立つバックボーンが異なる人同士の共鳴とは、
いかなるところに由来するのか。
ここに、宗教間対立や、民族紛争を解決する糸口が
あるように思えてなりません。
Commented at 2018-05-18 08:29 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ゆりこ at 2018-05-18 12:15 x
日本に神道、仏教があるように、海外はキリスト教の文化が根底にあり、海外の方との対話や外国文学を理解するには、キリスト教の理解が必要で、私もキリスト教の歴史に関する本を読んでいるところです。とにかく歴史が長い上、登場人物が多く、全く馴染みがないので苦労しているところです。
親子でクリスチャンの幹部の同級生は、信仰の話になると、いつも自信満々で誇らしげです。救われない教義だと解釈していますが、信仰に対する姿は、素晴らしいと感じています。昨年から友好を深めているので、もう少し彼女らの考えを聞いてみようと思っています
Commented by sokanomori3 at 2018-05-19 08:58
福島の壮年さん、おはようございます。
遠藤周作、池田先生と対談していましたか。
一体、どんな話し合いになったのでしょうね。
★菊川広幸
Commented by sokanomori3 at 2018-05-19 09:00
キリスト教さん、おはようございます。
信心されて1年ですか。
しっくりされていますかね?
★菊川広幸
Commented by sokanomori3 at 2018-05-19 09:02
ゆりこさん、おはようございます。

>昨年から友好を深めているので、もう少し彼女らの考えを聞いてみようと思っています 。

大事ですね。相手を知ること。
そこから本当の対話になる。
相手を理解すれば、自分も理解してもらえる。
私、1人キリスト教の知り合いがいます。
本を読んだら対話したいと思っています。
★菊川広幸
Commented by 福島の壮年 at 2018-05-19 14:30 x
聖教新聞『池田名誉会長の世界との語らい
第25回 遠藤 周作氏』(2007年9月30日付)

一部抜粋します。
-----------
 遠藤先生が「週刊朝日」に連載されていた対談に、
私がゲストとして招かれたのは、昭和43年(1968年)の
師走、12月20日のことであった。
 昭和30年に32歳の若さで芥川賞を受賞された先生は、
すでに文壇に揺るぎなき地歩を築かれていた。しかし、
いささかも気取ったところがない。
 「池田会長とは、ぜひ一度お会いしたかったんです」
 私の著作を読まれたり、知人から話を聞いたりして、
以前から熱望されていたという。対談の意気込みを、こう
記されている。
「今日、創価学会をぬきにして日本の仏教は絶対に語れない」
「にもかかわらず日本の知識人にはこの創価学会について
無知であり、無知だけではなく黙殺しようとする人が多い
のはなぜか。作家として日本人と宗教との問題に関心のある
私にはこの対談企画は有難かった」

 この年の5月3日の本部総会で、私は、核兵器の保有国が
一堂に会して、核の廃棄を協議し合うことなどを提案して
いた。
 さらに9月8日には、第11回学生部総会で、「日中国交
正常化」の提言を行った。
 「平和」と「共生」と「生命等厳」の21世紀の創造へ、
遠藤先生と大いに論じ合いたいと、私も心弾ませて対談に
臨んだ。
-----------
対談内容は、最初のタイトルをキーワードにして検索すれば、
掲載しているサイトが複数存在します。
Commented by sokanomori3 at 2018-05-19 22:25
福島の壮年さん、こんばんわ。
心より御礼申し上げます。
他サイトの情報を見ました。
遠藤周作と池田先生、親しく対話していたのですね。
感動しました。内容は予測できるものでした。
今後、いくつかのサイトを閲覧し、今後の記事に活用します。
ありがとうございました!
★菊川広幸
Commented at 2018-05-21 21:05 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by sokanomori3 at 2018-05-22 05:52
非公開さん、おはようございます。
親戚にクリスチャンいらっしゃるんですか。
私の親戚にはまったくいません。
次の記事、まだ本が読めていなくもう少し時間かかります。
でも、お楽しみに!^^
★菊川広幸
Commented by 学会員 at 2018-05-30 13:41 x
沈黙について知ったのは映画を見てからですが映画の中では日本のキリシタンを退転させる為に幕府は宣教師の前で信者を殺し宣教師を脅迫し信者の命を守る為に宣教師達は仕方なく屈服したと捉えているのですが、こちらのブログ主さんの捉え方との違いに疑問が残ります。
映画と小説の内容が異なっているのか、ブログ主さんにバイアスが働いていて偏った見方しかできないのか、キリスト教信者を煽って創価学会とぶつけ合わせたいのか本意は分かりかねますが、映画と小説の違いを知っている方がおられましたら教えていただけませんか。
Commented by sokanomori3 at 2018-05-30 21:04
学会員というハンドルネームやめてください。
今後、そのようなステハンを使うならアクセス禁止します。

>映画の中では日本のキリシタンを退転させる為に幕府は宣教師の前で信者を殺し宣教師を脅迫し信者の命を守る為に宣教師達は仕方なく屈服したと捉えているのですが・・

そうですね、信者を守るためということで退転したという理由付けは書かれています。けれど、遠藤周作は「その理由で退転した」なんて書いていない。
ものすごく複雑に書いている。
あなたはまず、「沈黙」の原作を読むことです。
★菊川広幸
Commented by sokanomori3 at 2018-06-01 05:50
あなたが言う「日本のキリシタンを退転させる為に幕府は宣教師の前で信者を殺し宣教師を脅迫し信者の命を守る為に宣教師達は仕方なく屈服したと捉えている」は間違っていません。
そのシーンはある。でも、正確には違う。
そんな竹で割ったような退転ではありませんよ。
名もない農民が殉教した。けれど、宣教師は退転したんです。
しかも、退転した宣教師は二人とも日本人の妻を持った。
結婚してはいけない宣教師が結婚し、さらに日本名を名のり命を繋いだのです。
完全な退転です。
★菊川広幸
Commented by at 2018-06-04 21:29 x
菊川様こんばんは。

少し話はずれますが、先日テレビで伊勢神宮の事をとりあげていました。遷宮の準備の大変さや、天照大神にお食事をお供えする模様や、その町で生きる人々が映されていました。

自身が信じるものに対する厳粛な姿勢に、大変刺激を受けました。自身の御本尊様へのむかい方は、大丈夫か?惰性になってないか?形だけになってないか?そこに一念はあるのか?などなど。

信仰対象や宗教は違えど、信じるもののために一生懸命になっている人って素敵だなと思います。
Commented by sokanomori3 at 2018-06-05 05:26
奏さん、おはようございます。

>惰性になってないか?形だけになってないか?

ですね、私も言われてみれば反省。
もっともっと真剣に、厳粛にしないとですね。
ありがとうございます。
★菊川広幸


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