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万葉集「貧窮問答歌」より


☆風交じり雨降る夜の歌.


新元号が万葉集から引用されたことから、今、日本中で
にわかに万葉集の本が売れているという。

1000年も昔の古文は読みにくいが、それでも日本語なので読めもする。
まして現代語訳もあり、通解もあるのではっきりと分かる。
読んで驚いたのは長文の詩歌があることだった。
その中に「貧窮問答歌」という詩歌があった。
当時の貧しい生活の描写が鮮烈で驚かされた。
この詩歌は、中流の男性と貧しい男性との問答になっています。
以下にその通解文を紹介します。

問.


風を交え雨降る夜、雨に交じって雪が降る夜は、どうしようもなく寒いので、
堅塩(かたしお)をかじり、糟湯酒(かすゆざけ)をすすって、
咳込んで鼻をぐずぐずさせ、まばらな髭をなでて、
「自分をさしおいてはまともな人間はあるまい」と誇ってみるものの、ひどく寒い。
そこで、麻の夜具や袖無し衣(ころも)のありったけを重ね着する。
それでも寒い夜なのに、自分よりも貧しい人の父や母は凍えていることだろう。
妻や子供たちは食べ物を欲しがって泣いているだろう。
こんなとき、あなたはどのように暮らしているのか。

答.


お天道様やお月様は明るいというが、自分のためには照ってくださらないのか。
誰でもこうなのか、自分だけがこうなのか。
人間として生まれ、人並みに生きている自分が、綿もない袖無し衣で、
よれよれの垂れ下がったぼろきれを肩にかけ、歪んだ家の中に地べたに藁を敷いて、
父と母は枕の方に、妻子は足元にいて、嘆きうめき、かまどには火の気もなく、
飯(めし)を炊くことも忘れ、ゆえ鳥のような弱々しい声をあげているのである。
世の中を生きるということは、こんなにもどうしようもないものなのか。
世の中の辛さに身も細るように思うけれど、飛び立つことはできない。
人は鳥ではないのだから。

解説.


後半の男性は極貧者で、家は竪穴式住居らしい。
ぼろをまとった家族が身を寄せ合っている。
戦う力もなく、逃げることもできず、ただひたすらに地べたに身を寄せ合って
耐え生きていくしかない現実を語っている。

所感.


衝撃的な現実を突きつけられたような詩歌でした。
当時の人々の生活を思えば、今の世がどれほど恵まれているかは明白で、
私たちはもっと今の世の生活に感謝すべきだと思いました。
不平不満ばかりを言い、怒っているようでは不幸です。
1000年も昔の人たちから見れば、今の世は
どれほどの幸せでしょうか。

引用した万葉集の本を紹介した記事を以下に添付します。
sokafree.exblog.jp/29344884/


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by sokanomori3 | 2019-04-04 05:19 | 一般書籍のご案内 | Comments(2)
Commented by 千早 at 2019-04-04 20:58 x
本当に衝撃的な歌ですね…
これはどういういきさつで誰が書いた歌なのかなと思ってしまう。
極貧の人は文字も習えず歌など読むゆとりはないのではないかと思うけれど、こういう暮らしがあったんだ…と。
今現在もこのように大変な辛さで生きている人は世の中世界にはたくさんいますよね。この極貧の一家が大聖人の信心お題目を唱えることができたならどのように生活や人生が変っていくんだろうかと思ってしまいました。
Commented by sokanomori3 at 2019-04-04 22:55
千早さん、こんばんわ。

>どういういきさつで誰が書いた歌なのかなと思ってしまう・・

この内容は山上憶良(やまのうえのおくら)が書いた詩歌です。
日蓮大聖人が問答形式で主人と客を立てて記されたように、
やまのうえのおくらが問答形式で書いているのです。
ですから実在の貧窮者が書いたものではありません。
けれど、問答の内容は当時の現実でしょう。

>今現在もこのように大変な辛さで生きている人は
世の中、世界にはたくさんいますよね。

さすがに後者の立場の人は日本にはいないでしょう。
でも、貧困の中で餓死する国は沢山あるし、
北朝鮮などにもいるでしょうね。
★菊川広幸


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