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国境なき医師団・白川優子の人生


☆ナイチンゲールの再来.


国境なき医師団に関する書籍を数冊読んだ。
純粋に生きる人が好きな私は、こういう分野に興味がある。
その中に衝撃の一書があった。「紛争地の看護師」と題される本。
著者は白川優子氏。2018年7月の初版本である。
17歳にして看護師を目指し、国境なき医師団で働くために
海外留学までして、IS紛争地まで出向いた女性だ。

私はこの本を、最初から最後まで涙を流しながら読んだ。
この本は、どんな本よりも優れている。
きょうはこの白川優子氏の本の感想を述べたい。

この本は、イスラム国(IS)紛争地に出向くシーンから始まる。
2016年10月、彼女は一通のメールを受け取る。
「イラクのモスルに緊急出発してほしい」
このメールのことは父にも母にもすぐに言い出せない。
彼女は、この書籍の冒頭に次のように書いている。

>「何もあなたが行くことはない」
「日本にだって救える命はある」
では、誰が彼らの命を救うのだろう。
医療に国境はない。私は本当にそう思っている。
7歳の時に「国境なき医師団」を知った時も、
実際に活動を始めて8年が経過した今もその思いは変わらない。
医療を求めて泣いている人々の痛みや苦しみを
見過ごすことは、やはり私にはできない。

この一文を見た時、私は落雷を受けたようにシビレた。
そして、彼女の活躍を貪るように読み進めた。

彼女はエリートではない。勉強も特別できた人ではない。
英語も劣等生だった。その彼女がなぜ、
ここまでのチカラを得たのか。

彼女が看護師になろうと思ったのは17歳の時だった。
将来、何になりたいかも見えない商業高校の生徒だった。
同級生が就職を決める中、進路が決められない。
その時、同級生が看護師学校選びをしていた。
「私ね、看護師になりたいの。看護学校選びしてるんだ」の声。
このとき、彼女の空白の心に夢が宿った。
「私も、看護師になりたい!」
この瞬間から、彼女の人生に道が生まれた。

彼女は定時制の看護学校に入学、半日を医療機関で働き、
残り半日に授業を受けて、4年を経て卒業する。
そこから看護師となるが、26歳のとき
国境なき医師団に夢をもち、10年かけて
海外留学をして英語をマスターする。
実は、彼女は英語が苦手だった。
しかし、彼女は課題を次々にクリアしていく。

30歳になった彼女は、オーストラリア留学をした。
オーストラリアで看護師をして働き、37歳にして、
ついに「国境なき医師団看護師・白川優子」が生まれる。
以来、彼女はシリア、スーダン、イエメン、アフガニスタン、
パレスチナ、イラクなどを転戦する。

彼女は、「医療では戦争は止められない」と嘆く。
無数の病人、けが人を手当てし、数限りない遺体を彼女は見送った。
あるときは死体が浮かぶ川の水を飲んだりもした。
気温50°の炎天下、無数の死体が腐乱していた。
この地獄の底で、彼女は戦争に怒りを持つようになった。
そこで、ジャーナリストになろうと考えた。
「戦争を止めさせたい」との思いから目指そうとした。
でも、ある人の話から諦めたという。
「あなたは看護師だ。今、こうしている間にも、
現場に戻って人々の命を救うべきだ」と言われ、
でも諦められず、葛藤しながら戦場で仕事を続けた。

各種の紛争地での描写は鋭く、切ない。
彼女の葛藤は今も続いている。
「傷を治すことだけが私の役割でよいのだろうか」
彼女はイスラエルのテレアビブ空港での取り調べについて語る。

>帰国する際、私は空港の取調室で真っ裸にされた。
体内に何か隠しものがないか検査され、
パスポートの記録から何時間も詰問された。
これはパレスチナ支援者への嫌がらせ以外に思いつかない。
取り調べから解放され、目にしたのは散乱した荷物だった。
財布の中身は、レシートの1枚まで出され、
家族への土産の包装紙は破られてむき出しだった。
飛行機の中で食べようと思っていたパンの袋すら破られていた。
裸にされ、体内チェックにも耐えたが、こらえきれず涙があふれた。
でも、こんなことで泣いてはいけないと思った。
私の屈辱など、パレスチナ人が受けているものの比ではない・・

このシーンは、ユダヤ人とパレスチナ人との
想像を絶する憎しみ合いを象徴する記述である。

この本は映画化されるべきだと思う。
ただし、実写版では作りえないだろう。
アニメしか方法はないだろう。

以下に、白川優子氏の講演のyoutubeを添付します。
youtube.com/watch?v=kPEwmwYt1x4


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by sokanomori3 | 2019-09-24 05:26 | 一般書籍のご案内 | Comments(2)
Commented by 千早 at 2019-09-24 08:56 x
ユーチューブの動画見ました。
本人の声での講演、紛争地の医療の大変な様子、かっとう、戦争をやめさせなければならない思い、大ケガをした人達との心のやり取り、寄り添う事の大切さ、とてもわかりやすいお話で大切な事でした。
今も空の向こうで起こっている地獄。それから苦しんでいる人困っている人、不安を抱えている人、それは遠い国だけでなくすぐ隣にもいる、その人に寄り添っていくことの大切さ、それを言われていました。
私たちは信心がある。
寄り添い南無妙法蓮華経を教えてあげられる、とにかくそうしたいです。
今度これを録音して座談会で流してみたいなとふと思いました。
Commented by sokanomori3 at 2019-09-25 06:07
千早さん、おはようございます。
そうですね、私たちの身近に地獄も餓鬼も畜生もある。
殺し合いの戦争はないけれど、修羅の世です。
それぞれの立ち位置で不幸を消していく・・
私たちにも劣ることなき使命がある!
★菊川広幸


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