映画「フクシマ50」を鑑賞して
☆フクシマ原発の真実を知る.
コロナショックで株価大暴落のきょう「フクシマフィテイ」を見ました。
9年前、3・11東日本大震災で多大なる犠牲者を出しました。
当時、東京からリアルタイムで大災害のTV報道を見ていたいのですが、
ニュース的には、津波に呑み込まれる悲惨さのインパクトが大きく、
フクシマ原発は「そんなこともあった」という程度の認識でした。
そして、原発で住めなくなった地域の問題と汚染水タンクの印象以外、
原発問題を認識することはありませんでした。
しかし、原発問題は失敗していたら日本の半分が使用できなくなるほど、
とても大きな危険をはらんでいたことを知りました。
映画はノンフィクションで時系列に進みます。
映画の冒頭、3・11地震が発生、リアルなCG映像と音響とで
観客として血圧が上昇し、どきどきしましたが、
その緊張が映画の最後まで続き、とても疲れる映画でした。
その疲労感が、フクシマ原発問題の大きさなのだと思います。
原子炉が爆発すると、日本の半分が使い物にならなくなるということで
原発職員、政府関係者、消防署員、自衛隊、米軍などが
総力を掲げて対応しようとするのですが、
陸路は塞がれているし、電気が止まっているので
対応ができず、結局、人力に頼るしかない。
そこで決死隊がバルブ開けに突入します。
強い放射線に対する恐怖と爆発の可能性とが交錯し、
刻一刻と迫る「この世の終わり」との闘争が見る者を圧倒し、
その使命の行動に涙が溢れて止まりませんでした。
作られた話でなく、事実で固められているので、
ストレートに感情に入ってくるのです。
圧巻は、2つの水素爆発を経て、いよいよ原子炉の爆発が迫ります。
その爆発が起これば、日本は国としての機能を失います。
もはや爆発して死亡する段階で、家族に対するメールや
どうすることもできない悔しさの表現が心を打ち、
涙が溢れ、魂が揺さぶられるのでした。
しかし、そのフクシマ原発に奇跡が起こります。
原子炉の大爆発がなぜか起らなかったのです。
その理由は今も分からないのだそうです。
その恐ろしさと戦った人たちのプレッシャーは
想像を絶するものだったに違いありません。
被害を最小限に抑えたことは奇跡としか言いようがありません。
私は映画の半分の時間、ずっと泣いて見ていました。
さらに申し上げれば、映画が終わっても涙が止まりませんでした。
これほど涙を流した映画は過去にありません。
映画について1つ申し上げたいことは、フクシマ原発の事故は、
福島や日本を汚染したというより、広範囲に汚染させなかったということです。
「ひどいことをした」のではなく「命がけで守った」のであり、
フクシマ原発職員の功績を評価し、感謝しなければなりません。
想定を超えた津波によって、施設が機能不全に陥り、
智慧と渾身の行動力とで問題を防いだ職員たち・・
その事実を、この映画は教えてくれています。
どうか皆さま、この映画は見る価値があります。
ぜひ、映画館に足を運んで頂きたいです。
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by sokanomori3
| 2020-03-12 18:18
| 雑記帳
|
Comments(8)
Commented
at 2020-03-12 20:13
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented
by
sokanomori3 at 2020-03-13 04:11
非公開さん、おはようございます。
>なぜ、原子炉は爆発しなくて済んだのでしょうか。
原子炉の圧力がなぜか抜けていたようです。
なぜ爆発しないで抜けたのかが分からないようです。
それと冷却の水の効果もあるのでしょうか。
水が豊富にある日本ですから、これも幸いでしたね。
>もしかしたらあの時私達はとっくに終わってたかもしれない・・
終っていましたね。チェルノブイリ原発の何百倍ものプロトニュウムが
あったようで、東京にも住めなくなるぐらいの
問題を秘めていたと映画は示していました。
私は茨城県に住んでいますが、もし爆発していたら
私は難民になっていたことは確実です。
★菊川広幸
>なぜ、原子炉は爆発しなくて済んだのでしょうか。
原子炉の圧力がなぜか抜けていたようです。
なぜ爆発しないで抜けたのかが分からないようです。
それと冷却の水の効果もあるのでしょうか。
水が豊富にある日本ですから、これも幸いでしたね。
>もしかしたらあの時私達はとっくに終わってたかもしれない・・
終っていましたね。チェルノブイリ原発の何百倍ものプロトニュウムが
あったようで、東京にも住めなくなるぐらいの
問題を秘めていたと映画は示していました。
私は茨城県に住んでいますが、もし爆発していたら
私は難民になっていたことは確実です。
★菊川広幸
Commented
by
dori
at 2020-03-13 06:02
x
失礼ながら、恥ずかしい感想に感じます。
この映画は東電の犯罪行為を隠すプロパガンダ映画と思います。
事実を歪曲し、「奇跡」などという言葉と感動演出で事実をうやむやにし、「事故が起こっても大丈夫です原発」と宣伝したいのだろうと思います。
この映画は東電の犯罪行為を隠すプロパガンダ映画と思います。
事実を歪曲し、「奇跡」などという言葉と感動演出で事実をうやむやにし、「事故が起こっても大丈夫です原発」と宣伝したいのだろうと思います。
Commented
at 2020-03-13 08:15
x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented
by
sokanomori3 at 2020-03-13 17:34
doriさん、あなた様は映画を見て発言しているのでしょうか?
私の知識と経験と境涯で感じたことを申し上げました。
恥ずかしいことは微塵もありませんよ。
★菊川広幸
私の知識と経験と境涯で感じたことを申し上げました。
恥ずかしいことは微塵もありませんよ。
★菊川広幸
Commented
by
sokanomori3 at 2020-03-13 17:36
非公開さん、ありがとうございます。
仕事は随分慣れて、腰も大丈夫です。
「法華経の地涌の菩薩」の発言があったとすると
ビックリなお話です。
★菊川広幸
仕事は随分慣れて、腰も大丈夫です。
「法華経の地涌の菩薩」の発言があったとすると
ビックリなお話です。
★菊川広幸
Commented
by
yajikita
at 2020-03-15 00:09
x
偶然ですね。私も同じ日に見に行きました。
私はこの映画の予告編を見た時から涙出て止まらなかった。
吉田所長、伊崎氏はじめ自分達にしか原発事故の最悪の状態を防ごうと命懸けの戦いに挑む崇高な精神に涙せずには居られませんでした。
福島原発は自然を舐めて電源を高台に設置せずあろうことか海沿いに置いたこと。しかもこれは危険であると指摘されていたにも拘らず無視した東電経営陣の罪は許し難いです。しかし吉田所長達にはこの事への何ら落ち度はありません。この映画はその東電と自己保身の為に邪魔をした菅直人に対する痛烈な批判であり、命がけで日本を救った人達に対する感謝です。
実際の当時のやり取りです。
https://www.youtube.com/watch?v=_ziPGIu2Ygw
私はこの映画の予告編を見た時から涙出て止まらなかった。
吉田所長、伊崎氏はじめ自分達にしか原発事故の最悪の状態を防ごうと命懸けの戦いに挑む崇高な精神に涙せずには居られませんでした。
福島原発は自然を舐めて電源を高台に設置せずあろうことか海沿いに置いたこと。しかもこれは危険であると指摘されていたにも拘らず無視した東電経営陣の罪は許し難いです。しかし吉田所長達にはこの事への何ら落ち度はありません。この映画はその東電と自己保身の為に邪魔をした菅直人に対する痛烈な批判であり、命がけで日本を救った人達に対する感謝です。
実際の当時のやり取りです。
https://www.youtube.com/watch?v=_ziPGIu2Ygw
Commented
by
sokanomori3 at 2020-03-15 04:42
yajikitaさん、おはようございます。
>福島原発は自然を舐めて電源を高台に設置せずあろうことか海沿いに置いたこと。しかもこれは危険であると指摘されていたにも拘らず無視した東電経営陣の罪は許し難いです。
そのように感じている人は多いのでしょうね。
でも、私はそう認識していないのです。
当時、この大津波の問題を確信を持って判断できるかというと、
あるかもしれないけど、ないかもしれないという
ぼんやりとしたものでしかなかったと思うのです。
人類の歴史は、その繰り返しだったでしょうし、
当時の日本にとって、原子力発電は希望に満ちたものだったでしょう。
エンディングにフクシマ原発の地鎮祭からこんにちまでが
写真で出てきましたね。最初は皆、笑顔でした。
原爆被害国の日本が、今度は平和利用するんだ、
素晴らしいことだと希望を持っていた。
科学技術は当時の幸福の象徴だったでしょう。
結果論として、大災害が発生した。
私は仕方ないことだと感じるのです。
ただし、これからは別の話です。
本当に原子力発電は国土の狭い日本に有益なのか?
おそらく長い目で見れば不利益でしょう。
でも、今ある現炉を捨てられるのか。
このことは勿体ないとも感じます。
ともかく、すごいドラマでしたね。
見終わって数日経過しても、その感動は失せません。
脳裏に映画胃のシーンが鮮烈に記憶されています。
本当に見てよかったと感じています。
★菊川広幸
>福島原発は自然を舐めて電源を高台に設置せずあろうことか海沿いに置いたこと。しかもこれは危険であると指摘されていたにも拘らず無視した東電経営陣の罪は許し難いです。
そのように感じている人は多いのでしょうね。
でも、私はそう認識していないのです。
当時、この大津波の問題を確信を持って判断できるかというと、
あるかもしれないけど、ないかもしれないという
ぼんやりとしたものでしかなかったと思うのです。
人類の歴史は、その繰り返しだったでしょうし、
当時の日本にとって、原子力発電は希望に満ちたものだったでしょう。
エンディングにフクシマ原発の地鎮祭からこんにちまでが
写真で出てきましたね。最初は皆、笑顔でした。
原爆被害国の日本が、今度は平和利用するんだ、
素晴らしいことだと希望を持っていた。
科学技術は当時の幸福の象徴だったでしょう。
結果論として、大災害が発生した。
私は仕方ないことだと感じるのです。
ただし、これからは別の話です。
本当に原子力発電は国土の狭い日本に有益なのか?
おそらく長い目で見れば不利益でしょう。
でも、今ある現炉を捨てられるのか。
このことは勿体ないとも感じます。
ともかく、すごいドラマでしたね。
見終わって数日経過しても、その感動は失せません。
脳裏に映画胃のシーンが鮮烈に記憶されています。
本当に見てよかったと感じています。
★菊川広幸
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