本日限りのスペシャルアイス

☆千早さんの童話のご案内.

千早さんは、ときどき奇想天外な童話？を作ります。
その話はどれもこれも超不思議のオモシロ物語ばかりです。
もしかしたら千早さんは天才なのかも知れない。

その童話がメールで送られてきたので、「ぜひブログ記事にさせてくだい！」
とお願して承諾いただきました。プラス以下のコメントも頂きました。

＞このお話は１か月くらい前に、マッサージの仕事中に考えました。
患者さんがうとうとして会話もしていなかったので、
私は自分で元気を出そうと、いろいろと想像していたら
この話ができてしまいました。

さて、それでは千早さんの創作童話をご覧ください。

＞題名「本日限りのスペシャルアイス」

「ただいまぁー」
クルマのドアがバンッと閉まって山盛りの買い物を抱えてママが帰ってきた。
「角を曲がった所のアイスのお店、今日から開店だって。買ってきたわ、食べない？。
オープン記念商品、本日限りのスペシャルアイス、
ピピちゃん人形のおまけ付って書いてあるよ。」
はるき君がお目目をクリクリさせて飛んできた。
「食べる！」

メタリックに光るカップには、星の模様が描かれてある。
帽子のようなプラスチィックのふたをカッポリ開けると、
ピョーン！　中から何かが飛び出して来た！
それはくるくるっと宙返りをしてカランと音を立ててテーブルの上に着地した。
プラスティックのピピちゃん人形だった。
さらさらの髪をなびかせてピンクの衣装を身に着けたキリリとした美少女。
それはあっと言う間の技だった。

入道雲のようなアイスのメタリックカップがこまのように
回り始めたと思うと、ピピちゃんはキラキラの無数の手裏剣を
シュシュシュシュシュッとアイスに向かって投げた。
手裏剣は 一瞬でアイスの表面にちりばめられた。
こんぺいとうのように小さな色とりどりの星形のトッピングだ。
不思議なおいしそうなにおいがした。

ピピちゃんはジャンプしてくるくるっと宙返りしたと思ったら
アイスの端につかっと突き刺さった。
その瞬間パンッと軽い音がしたかと思ったら、
刺さったピピちゃんはウエハウスに変身した。
同時にドライアイスの煙が立ち上って、
煙の中からピピちゃんの声がした。

「溶けないうちに召し上がれ～」（おわり）

所感：あまりに奇想天外なので腹を抱えて大笑いしました。
すっきとした終わり方も最高です！

尚、千早さん、他にもコメント下さっています。

＞私は目が見えなくなって自由に外に出かけられないからでしょうか、
昔からよく頭の中で想像していました。
大きな大きなまあるい湖が鏡のように青い大きな空を映して、
遠くに緑の木々が見えるて、自由に富んだり転がったり、
風を切って息をはずませて、広い広い草原をどんどん走る・・
黙ってマッサージをしている時に、こんなことを
想像していることが時々あります・・

千早さんは他にも面白い物語を作っています。
以下に、その物語をご紹介いたします。

→harutonaru.at.webry.info/201611/article_1
→sokafree.exblog.jp/26334985/
→sokafree.exblog.jp/26334973/


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