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戸田城聖の生命論(2)


☆永遠の生命を述べる.


永遠の生命と記されたページの写真を以下に添付します。
戸田城聖の生命論(2)_b0312424_15222024.jpg


前回の「生命論(1)」の記事を以下に添付します。
→sokafree.exblog.jp/30442415/

生命論「永遠の生命」の一部を以下に転記し、所感を述べます。

>あらゆる生物の生命は生まれた時に発生し、
死んだ時に泡の様に消えて無くなると仮定しよう。
すると次のような説明不可能な現象があらわれる。

1.個人個人の差別の原因が分からなくなる。(中略)
2.生まれつき不幸な状態で生まれてくる場合がある。
偶然と云ってしまえば、原因がなくて結果ばかりあるということになり、
原因結果を無視することになるから非科学的である。(中略)
3.もし、自分の命が死んで終わりになるのであれば、快楽を追求して
自分の欲求のままにふるまい、暴力、知力、権力等々
あらゆる力を用いて自分の思う存分振るまって
法網をのがれて居れば良いことになる。
ただし普通の人間はこれをしない。(中略)
4.人間の間には大昔から原始的人類も文明人も宗教を持って居り、
共通した現象として死んだものを拝む、そして低級にもせよ
高級でもあれ、教義の中には必ず「生命の未来」を説いて居る。
根深い事実を単に迷信と言って片付けてしまえるか。
5.現代科学は既にエネルギー不滅、物質不滅を確認して居る。
人間の生命のみが発生、滅亡ありとするのは
矛盾ではないか。(6.7は省略します)

科学ははっきり原因結果を以って論ずるものである以上、
「生命は現世だけのもの」とするのは因果を無視した
非科学的結論であると言わざるを得ない。

(折伏経典5~7ページより)

生命論は上記の出だしから始まり、次の内容を語ります。(趣意)

>仏法では三世の生命を説く。すなわち現在、人間として生きてい居る者が
過去にも人間であった時代があると主張する。現在の人間の
相当部分が死後、再び人間として生まれてくる事を主張する。

>能力の高い人、低い人、その中間の人などの格差が人間にはあり、
努力する人もいるし、怠惰な人もいて、特性、個性、才能などの
差別が生じる。利口な者は前世で大いに努力して利口になり、
次に生まれた時は利口の特性になる。

>泥棒は「大抵怠け者で自分で労働して生活する事が嫌いな者」であり、
老人になれば誰も世話をする人がいないので餓鬼の苦しみを得る。

この説明の後、生命論は「永遠の生命」を説きます。
生命論では「霊魂」の存在を完全否定し、そういう説を「無価値である」
「邪見である」と論破されています。
次に生命とは常に肉体と精神、身と心以外になく、
身と心は事実の上では一つのものであって、
「これを命」と説明し、「死後といえども身と心の両方備えて連続している」、
生の期間は「活動の期間」、死の期間は「冥伏の期間」と説きます。

生命論はさらに「死後の生命」について言及します。

>寿量品にの自我偈には「方便涅槃」とあり、死は一つの方便であると説かれて居る。
例えて見れば人が夜眠るという事は起きて活動するという人間本来の
目的から見れば単なる方便である。(中略)
眠らないと疲労は取れないし又溌剌とした働きも出来ない。
これと同様に人も老人に成り病気になって局部が破壊された場合は、
死という方便に依って若さを取り戻す以外に無い。
従って死は一種の休息である。死の問題を考える時、
常に眠りと比較して考えると良いのである。

>生命である以上は、心の働きを発散させる肉体が必ずなければならぬ。
しからば死んだ後も肉体物質がなければならぬ。
このことは最も難信難解に属するものである。
(中略)死の生命の肉体は肉体とは云えない。
(譬えるなら)風とか雲とか、川の流れとか、
猛火の燃え立つ炎とかの自然現象の中へ仲間入りして、
そこで何らかの形を保ち精神活動を続けているのである。
成仏した者の生命は、宇宙の働きと調和して、
ぐっすり眠っている熟睡の状態と同様に
「無」の状態で安らかに休息して居るのである。

(折伏教典24~28ページより)

所感:肉体と心が一体であるというのは私自身よく理解できます。
私は現在、介護職員として働いていますが、認知症の人、また極度に
体力が低下した人を見ているので納得できるのです。
認知症は脳の劣化から生じるものですが、進行が進むと
まったく別人格になってしまいます。

死後の状態の記述はイメージ的な表現で終えられています。
境涯に応じた場所に存在すると記述されています。

論理の解釈が難しく、あくまで個人見解でしかありませんが、
生前の境涯や善悪に応じて、(仲間入りの)場所や
物質が違うという意味のように感じられました。

すなわち、生命論によると死去すれば生命は宇宙に溶け込むのですが、
おそらく溶け込む場所が異なるということなのでしょう。
例えば地獄界の人は火山のマグマや汚泥、菩薩界の人は森林の湧水やコケなど、
生命論には具体的に「こういう場合はこの場所」という表現では
ありませんが、私が受け止めたのはこのイメージです。

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by sokanomori3 | 2021-03-02 04:37 | 折伏教典の研究 | Comments(0)


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