新潟・長野の不思議な旅④
☆壮絶無比「無言館」
無言館の建物入り口とパンフレットの写真です。


写真解説「大自然に囲まれたコンクリート造りの無言館とパンフレット」
無言館という美術館が長野県にあります。奇妙な名称に
最初「一体、なんだろう」と思いました。
それは東京美術大学の卒業生が、画家を目差しながらも
戦地に赴き、戦死したり、行方不明になったり、
あるいは戦地で病魔に襲われ、帰国するも
再起できず、死去した二十代、三十代の
若者が残した油絵が展示されている美術館です。
人里離れた山の上にぽつんと存在する建物は、
生コンクリートの質素な作りで、入り口はまるで
一般民家のように小さく、美術館としては
とても質素で貧弱な木のドアでした。
ドアらしかなる粗末な扉を開けると薄暗い空間になっていて、
そこにずらりと油絵が描けられているのでした。
絵は風化して輝きを失っています。
作者の名前の横には、戦死した場所が記されていました。
ある人はビルマ、ある人は中国(満州)、
ある人はフィリピン、ある人はシベリアで
「戦没」していて、同じ大学を出て
それぞれが別々の世界で死んだのです。
かの太平洋戦争が、いかに広域で戦われたのか、
戦没者の最終地点が教えてくれました。
私が最も印象的だったのは「自画像」でした。
自画像というのは知っていたのはゴッホぐらいで、
そもそも自画像というは、買って
自宅に飾ろうとは思わない、いわゆる
「売れない」絵なのです。
戦場に出向く前に書かれた「自画像」は、
売るためのものではなく、売れるものでもなく、
ただ、じっと自分を見つめて描いたもの。
人生を終えるには早過ぎる彼らが、
「自分とは何ものか」と凝視しているようで、
その情念が絵から迫って来て、息が止まるような
思いで見つめる自分がありました。
この人は何を思い戦場に行ったのだろうか。
銃弾は体のどこに当たったのだろうか。
あゝこの人は輸送船と共に海に沈んだのか・・
この人は極寒のシベリアで死んだのか・・
家族の悲しみ、無残に打ち砕かれた画家の夢、
戦場への遠い道のり、そして死・・
拝観して、出口で入館料を払い外に出ました。
出口は入口よりもっと殺風景でした。
ただ、山の木々の緑が救いでした。
もし冬なら、もっと切なくなるだろうし、
悲しくなることでしょう。
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by sokanomori3
| 2023-07-23 03:43
| 日本・世界遺産見学
|
Comments(2)

「無言館」のドラマ、昨年の24時間テレビで観て この美術館のことを初めて知りました。亡くなられた方々や恋人、家族の思いを想像するのは とてもつらく、目を背けてはいけないことだけれど、行ってみたいような行ってみたくないような、複雑な気持ちになったことを思い出しました。ドラマの内容は24時間テレビを検索すると今も出てきます。悲しいですね。
つくだ煮さん、おはようございます。
そうでしたか・・
私はまったく知らなかったのです。
奥さんのプランで行って、
そもそも「無言館ってなに?」と聞くと、
戦場に行く前に書いた絵がある美術館だと言われ、
何を描いたのだろう?
私なら何を描くのだろう?
そんなことを考えて行きました。
まるで墓標のような建物なのです。
墓の中に沢山の遺品があるかのような・・
言葉にすると軽くなってしまうのですが、
すごかったです。重かったです。
★菊川広幸
そうでしたか・・
私はまったく知らなかったのです。
奥さんのプランで行って、
そもそも「無言館ってなに?」と聞くと、
戦場に行く前に書いた絵がある美術館だと言われ、
何を描いたのだろう?
私なら何を描くのだろう?
そんなことを考えて行きました。
まるで墓標のような建物なのです。
墓の中に沢山の遺品があるかのような・・
言葉にすると軽くなってしまうのですが、
すごかったです。重かったです。
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