衆生心身御書（2024年11月座談会御書講義）

☆衆生心身御書に学ぶ.

（11月座談会で　しゅじょうしんしんごしょに　まなぶ）


2024年11月度大白蓮華の座談会御書・衆生心身御書（しゅじょうしんしんごしょ・
御書新版2047ページ、御書全集1595ページ）のひらがな文、
原文を示し、背景と大意を申し述べます。

○ひらがな文.

とうせいは　よ　みだれて　たみの　ちから　よわし。
いとまなき　とき　なれども、こころざしの　ゆくところ、
さんちゅうの　ほけきょうへ、もうそうが　たかんなを
おくらせ　たもう。ふくでんに　よき　たねを　
おろさせ　たもうか。なみだも　とまらず。

○原文.

当世は　世　みだれて　民の　力　よわし。
いとまなき　時　なれども・心ざしの　ゆくところ・
山中の　法華経へ　まうそうか・
たかんなを　をくらせ　給う。
福田に　よきたねを　下させ　給うか、
なみだも　とどまらず。

○背景と大意.

本抄は前後が欠損しているため、宛先や時期が不明ですが、
大聖人が佐渡流罪から帰還された建治期に、
身延の大聖人のもとへ供養された門下に
書かれた御手紙と推察されます。

学習範囲は「今の世の中は乱れて、民衆の生きる
活力が弱まっている。暇のない時節なのに、
強い信心ゆえに、身延の山中の法華経へ、
貴重なタケノコを供養されました。
福田に素晴らしい善根の種をまかれたのでしょう。
その志に涙が止まりません」の箇所で、
当御書の最後の御文になります。


※もうそうがたがんな：中国の孟宗の竹の子のこと。
　冬に母親の好物の竹の子を手に入れた故事。
　得難いものを得ることの譬え。

※福田（ふくでん）：福徳をもたらす因を田んぼに譬えたもの。

当時は蒙古襲来の危機で、政治も世情も乱れて
人々の活力が弱まっている時代でした。
その中、厚い志で山中に御供養の品を携えて
訪れた門下に、大聖人は感涙されました。

大白蓮華11月号51ページで池田先生は
「荒れ狂う乱世に屈しない正義」で
「常勝の歴史を断じて永遠に残していく」、
さらに「仏法では陰の苦労、目に見えない一念が、
そのまま結果として現れる。ゆえに誰かが
見ていようと見ていまいと、
勇んで行動することです」
そのことで「計り知れない福徳が
具わります」と御指導されています。

○所感.

まさに、今の世の中は「世乱れて民の力弱し」です。
先月のニュースで、高知県で教員採用試験の280人中、
7割超の204人が辞退したと報じられました。
その内容を述べた記事を以下に示します。

→sokafree.exblog.jp/34236527/

また、今月初頭、2023年度での小学校と中学校で
不登校が34万人（全体の3.7％）だとの
ニュースも報じられました。
前年度対比15.9％増という内容でした。

不登校の理由は「学校生活にやる気が出ない」が32％、
「不安・抑うつ状態」23％と続き、まさに
生命力が弱まっている時代と言えるでしょう。

教師も生徒も、弱い生命力になってしまっているようです。
この傾向は、教育現場だけではなく、
全ての社会でも同じ状態でしょう。

海外に目を向ければ、戦争や経済政策の失敗で、
沢山の国々の国力が弱まっています。
日本もその例外ではありません。

今般、10月の衆院選挙では、党首が落選、
多く関西議席を失うなど、公明党は敗北を喫しました。

だからこそ今、学習範囲の御文「心ざし」、すなわち
「強い信心」が必要だと言えるでしょう。
一灯闇を照らすが如く、弱い時代の中で
私たちはさらに元気に活躍したいものです。

私は65歳が目前です。普通なら弱くなる年齢ですが、
まず、75歳までバリバリの現役で
社会貢献したいと決意しています。

強く厚い志で、私自身勝利を掴み取ります。
どうか皆さまも勝利してください！


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